第3話|支店長か、副支店長か──肩書きのジレンマ
──「社会的に上」か、「自分に合う」か
■ 年収と権限だけ見れば、副支店長が“上”
会社組織では、肩書きがすべてではないにせよ、
「副支店長>店長級主任」という構造は揺るがない。
年収、責任範囲、会議での発言力、社外からの見え方──
全部ひっくるめると、副支店長という肩書きは魅力的に映る。
だから僕も考えた。
「副支店長を目指すべきなんだろうか」と。
■ 上司に相談して返ってきた“予想外の答え”
ある日、評価面談の席で、思い切って上司に聞いてみた。
「自分は将来、副支店長を目指すべきでしょうか?」
すると上司は、少し笑ってこう言った。
「君は、現場で人を動かすタイプだよ。
支店全体を俯瞰して管理するより、スタッフを束ねて文化を作るほうが、絶対向いてる。」
さらに上司は続けた。
「副支店長は組織の“管理力”が必要になる。
でも君は“現場で火をつける人”。
本当の実力を発揮できるのは、店長クラスだと思うよ。」
正直、胸の奥がざわついた。
社会的には副支店長のほうが“偉い”。
でも、上司が見てくれた僕の本質は「現場を動かす人」だった。


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